
●第二次大戦中のドイツ戦車などは片側から撮った写真しか存在せず、他の面の迷彩パターンは想像するしかないという場合もありますが、10式戦車は現用の自衛隊戦車です。キットには申し分ない親切な塗装図が用意してあります。迷彩パターンはこの図を参考に描いていきましょう。

●迷彩色としてタミヤアクリルのXF-73濃緑色を用意しました。

●テスト吹きしてみると少々色が明るく、下地の茶色と明度差があまりありません。

●もう少し濃い緑にして迷彩の明度差をつけメリハリの効いた迷彩にしたいと思いますのでXF-13の濃緑色の用意しました。

●この2色の色を約一対一の割合で調合します。

●試し吹きをするとだいぶ下地色に対してメリハリの効いた緑になりました。この色を使う事にします。

●エアーブラシを持っていないという方は筆塗りで迷彩模様を描いてみましょう。いきなり描くのは不安な方は色鉛筆で薄く迷彩パターンの輪郭を描いておいてください。まず細い筆で輪郭を描きます。塗料はよく撹拌しておいてください。

●その間を平筆で塗りつぶします。もし筆ムラができたら最初に塗った色が乾いてから塗り重ねてください。やはり筆塗りは使用する塗料の濃さ、筆に付ける量など経験を重ねないと難しい部分もあります。最初、自信が持てないようでしたら車体裏側などの完成後見えなくなる部分を利用して練習してみてください。

●筆だけでなかなか良い感じの迷彩になりました。エアーブラシのように境界をぼかす事はできませんでしたが、自衛隊の迷彩パターンには境界の塗り分けがハッキリしたものをありますので、これはこれで良いかと思います。少々筆塗りの場合乾燥後「テカリ」が出る事がありますが、最後の仕上げでつや消しのトップコートでコートするとテカリが消え落ち着きます。

●次はエアーブラシで描いてみます。ちょっと分かりにくいですが色鉛筆で輪郭が描いてあります。

●色鉛筆の輪郭に沿ってエアーブラシで描いていきます。ハンドピースと塗装面の距離など参考のための動画を用意したのでお確かめください。

●ちょっと緑を広げ過ぎてしまった。という場合の対処法です。

●下地を塗るのに使った缶スプレーの色を使います。この缶スプレーはラッカー系塗料。迷彩の緑はアクリル系。教科書的にはアクリル系塗料の上にラッカー系塗料の重ね塗りは御法度ですが、エアーブラシでこの程度の事は全然大丈夫です。まずフタの中に塗料を吹きます。

●フタにたまった塗料をカップに注ぎます。

●広げ過ぎた緑に塗り重ね修正します。このように修正はいくらでも出来ますので納得がいくまで迷彩パターンを描いてみてください。

●シャーシ、車体、砲塔と組み合わせ迷彩パターンが繋がる確認しながら仕上げます。
次回に続きます。