プラモを作るために必要なモノ
今回はプラモデルの塗装にかかせないエアーブラシの解説です。
塗装についての考え方ですが前回の「ケロロ軍曹」のキットのようにプラの成形色を生かし色を塗らない、もしくは一部分のみの塗装というのもプラモデルの楽しみ方のひとつです。現在バンダイから発売されているキャラクター関連のプラモデルは設定どうりに各部が色分けされていて、塗装しなくてもそれなりの物が作れます。完成後にきれいに塗装された作品を傷付くのを恐れながら遊ぶよりもいっそ塗装しないほうが良いという方もたくさんいらっしゃると思います。それから筆塗りにこだわり、筆塗り一本でエアーブラシは一切使わないという方も少数派ですがいらっしゃいます。迷彩模様のぼかしも筆だけで見事に塗装するような職人的な技術とこだわりを持った方です。
しかし一方プラモデルを色を塗ってきれいに、リアルに仕上げたい。しかも手軽に誰でもできるような方法で。というのは多くの方の願望ではないでしょうか?
その願望をかなえてくれる物のひとつがエアーブラシ塗装だと思います。もちろんこのエアーブラシも技術をつきつめれば奥の深いものですが、とりあえず要領のいい人でしたらすぐにムラなく、きれいに塗装できてしまうような道具だと思います。実際にモデラーの大半の方がエアーブラシで塗装し、もはや常識のような感じになっています。エアーブラシの道具はもっともお金がかかるプラモデルの道具の一つです。しかしプラモデルを趣味にして長く続けたいという方には欠かせない物だと思いますのでまだ持っていないという方はぜひご検討ください。そしてこのプラモ講座でもやはり塗装することを前提に作品を作っていきたいと思いますので次回の作例からはエアーブラシでの塗装で仕上げていきたいとおもいます。
まずエアーブラシに使用する道具です。「ハンドピース」と呼ばれる塗料、絵の具を吹き付ける道具と吹き付ける空気を送るための「コンプレッサー」が必要になります。ちなみに「エアーブラシ」は「水彩画」「油絵」と同じく表現技法のことで道具そのものを表す言葉ではありません。
この「ハンドピース」ですが塗料を入れる瓶がぶらさがっている「吸い上げ式」とかボタンの変わりに引き金のようなもので噴射される「トリガー式」というというものもありますが最初の一本は下のイラストのような上に塗料を入れるカップが付きボタンで操作する一般的なタイプのものがおすすめです。
ボタン式はシングルアクションとダブルアクションという2種類があります。図に特徴を書きましたがシングルアクションは塗料の量を調整する場合はいちいちダイアルを回して操作しなければならず煩わしい場合があります。若干値段は高くなりますがダブルアクションの方をおすすめしたいと思います。

●シングルアクション

●ダブルアクション
簡単な構造ですが下の図のようにニードルという針が入っており先端はノズルの先から出ています。このニードルがボタンで後方に引かれるとノズルとの隙間が広がり噴射される塗料の量が増えます。ルズルの口径は0.2 0.3 0.4 0.5という種類があり数字が小さいほど繊細な塗装ができますがつまりやすく手入れが大変です。最初は一般的な0.3ミリが使い易いかと思います。0.4や0.5は下地塗り用や大型模型を塗るには便利です。

●各部の名称
コンプレッサーですがこれは1万円ほどから10万円を超えるほどの値段帯にかけて沢山の製品があり「これ」とおすすめするのは難しいです。

●コンプレッサー このイラストの左に付いている物は空気中の水分を取る水抜きです。仕上げ塗装中に水滴が飛んで台無しにしないようせひ付けておきたいオプションです。最近はコンプレッサーとセットになっている場合も多いです。
下の写真は自分の使っている2台のコンプレッサーです。騒音、振動はほとんどなくプラモデルを塗装するには十分すぎるほどの風量がありますが値段は買った当時10万円ほどしたと思います。なぜ自分はこんな高価な物を2台も持っているかと申しますと、私はイラストを描く仕事をしておりまして今はほとんどCGになってしまいましたがほとんどエアーブラシで仕事をしていた時期がありまして必要な商売道具でした。本当は一台で十分でしたがある年の年末に故障してしまい年明けに大量のイラストを納品しなければならないため、修理に出していては間に合わないということで泣く泣くもう一台購入したわけです。

●現在はウエーブという会社から同じタイプの物が販売されています。
こういった贅沢なコンプレッサーに慣れてしまった自分ですのであるイベントで入門用の小型コンプレッサーを試す機会がありましたがあまりにも弱い風量で「自分にはこれはじれったくて使えないな」という印象でした。しかしこれで素晴らしい塗装をされている方の作品も拝見したことがあり要は使う人次第というのもあるかと思います。
今回に記事のためネットでいろいろ調べておりましたらエアテックスという会社の製品でハンドピース、水抜き、コンプレッサーのセットが19800円で販売されているのに注目しました。タムタムというお店です。またボークスというお店ではこれと同じ製品か分かりませんがやはりエアテックス社のセットで19800円が店頭に展示されておりました。コンプレッサーの電源が入っていたのでカラ吹きしてみましたがこの値段にしては風量も強くなかなか良い感じでした。振動、音も静かな印象でしたが店頭で試してみるのと静かな自宅で作動させるのはまた大きく印象が違う場合があります。特に夜の作業はコンプレッサーの音と振動が大変気になるところだと思いますのでもしお店に行けるような地域の方でしたら直接体験するのが良いかと思います。
各社文字リンクと下にアマゾンの関連商品の一部を貼っておきました。プラモデル作りの道具としては最も高価な物になると思いますので、予算、性能、静粛性など十分検討して選んでください。
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![]() | エアーブラシシステム No.27 スプレーワークHGエアーブラシII (2006/07/12) 不明 商品詳細を見る |
![]() | スーパーエアブラシJr. () 不明 商品詳細を見る |
![]() | タミヤ エアーブラシ AC専用コンプレッサー 74512 () 不明 商品詳細を見る |
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